今日も牛山くんと猫田さんは雑談ばかりしています。
最近、僕の周りでもフリーランスのエンジニアを目指す人が増えてきたんですよ。そういえば、猫田さんはフリーランスを目指しているんでしたよね
会社に行きたくないからねー
フリーランスを目指している人の話を聞くと、けっこう大変そうですよ
え? そうなの?
二人がそんな話をしているとキャニット先生がやってきて、会話に加わりました。
どうやら、猫田さんはあまりフリーランスについて調べていないようですね
そうなのよねー
じゃあ、せっかくですから今回はフリーランスエンジニアの実態について少しお話しをしましょうか
いいですね! 僕も興味があります
というわけで、今回はフリーランスのエンジニアの実態を紹介します。フリーランスを目指している方は、是非参考にしてくださいね。
フリーランスエンジニアとして働くメリットとデメリット
フリーランスとして働く3つのメリット
まずは、フリーランスとして働くメリットを紹介しましょう
待ってました! お願いします
①:収入アップが期待できる
同程度のスキルを保有しているエンジニアであれば、企業で働くよりもフリーランスとして働く方が収入が高くなりやすいです。というのも、フリーランスは年功序列の賃金体系の影響を受けないからです。
また、福利厚生費のように給与から天引きされる費用もなく、報酬をそのまま受け取れます。もちろん高い能力を有していれば、その分高単価の案件を獲得できる可能性があり、高収入を得ることも夢ではありません。
つまり、フリーランスは儲かると
簡単に言えば、そういうことです
②:希望の仕事を選べる
自分の専門性を生かせる仕事や学びたいジャンルに携われるのも、フリーランスエンジニアの大きなメリットです。
必ずしも自分のやりたいことにマッチするとは限りませんが、企業に所属して任された仕事をこなすよりも、その確率は高くなるでしょう。
つまり、気にいらない仕事は断れると
言葉に語弊があるような気もしますが……そういうことです
③:人間関係に悩みにくくなる
企業で働く場合、人間関係を選ぶことはできず、しがらみに悩まされることも少なくありません。人間関係の良し悪しは仕事のパフォーマンスにも影響するので、働く上では無視できない問題です。
その点、フリーランスエンジニアは仕事上の付き合いを自ら選べます。人間関係におけるストレスを感じにくくなり、業務だけに集中できるでしょう。
つまり、嫌なヤツと一緒に仕事をしなくて済むと
思いっきりシンプルに言うと、そういうことです
やっぱりフリーランスは最高じゃないか
そんなにいいことばかりのわけないと思うけどなぁ……
フリーランスとして働く3つのデメリット
牛山くんが心配しているように、フリーランスにもデメリットはあります
①:社会的信用性が低くなる
企業の一員として見られる会社員と違い、フリーランスは社会的な信用がないと判断されます。社会的信用性が低い場合に何が起こるかというと、住宅ローン審査や金融機関の融資審査に通りにくくなることがあります。
フリーランスへの転向を検討しているなら、今後のライフプランをきちんと考えたうえで決断するようにしましょう。
住宅ローンが通らないとは、よく聞きますね
②:収入が安定しない
会社員ならば、毎月の収入は給料として保証されます。その点、フリーランスエンジニアは獲得した案件ごとに報酬が支払われるため、抱える案件によって収入が変動する可能性が高いです。
また、クライアント次第では契約終了の数ヶ月後に報酬が入金されることも。いつお金が入ってくるのか、毎月どれくらい稼げるのかといった見通しが立てにくく、収入が安定しないのは大きなデメリットです。
仕事がない時期がある、ともよく聞きますね
③:税金支払いや確定申告の手間が発生する
会社員は給与天引きで納税されますが、フリーランスエンジニアは自ら税金を支払わなければなりません。確定申告を行う必要があり、慣れていない場合は申告にかなり手間がかかります。
また、所得が増えるほどに納税額が上がるため、業務をこなしながら節税対策についても考えなければならないでしょう。
確定申告がとてもめんどくさいらしいです
んんー なんか嫌な話を聞いてしまった気がする
会社員エンジニアとして働くメリットとデメリット
やはり僕は、企業に入ってエンジニアの仕事をしたいですね
では、会社員エンジニアのメリットとデメリットも紹介しましょうか。フリーランスと対比して考えると両者の特徴がよくわかりますよ
会社員エンジニアのメリット
①:毎月一定水準以上の安定した給料がもらえる
正社員エンジニアの場合、「最低賃金法」によって一定水準の給料が保証されています。固定+歩合制の会社もありますが、毎月安定的に給料を受け取ることができるのが魅力の一つです。
毎月安定した収入を得られるということが「心の安定」に繋がるでしょう。そこで、自分のスキルアップにしっかり専念できます。
安心して働けるのは、やはり大きいですよね
②:スキルアップに必要な環境が整っている
正社員エンジニアには、自分がスキルアップしていくための環境がかなり整備されています。適切なマネジメントがされている企業であれば先輩社員が適切な指導をしてくれますし、自分の実力に見合った仕事を割り当ててもらえるでしょう。
また、正社員はその会社の組織の一員として仕事に参画するため、企業体がやるべき仕事を分担しています。契約書の作成や年末調整なども全て分担して行っているため、事務作業の負担は増えません。
給料をもらいながらスキルアップとか、最高じゃないですか
むぅ……では、会社員エンジニアのダメな部分も聞こうじゃないか
もちろん会社員エンジニアにもデメリットはありますよ。紹介しましょう
会社員エンジニアのデメリット
①:正社員は企業の就業規則に縛られてしまう
正社員エンジニアのデメリットは、就業時間が企業の就業規則に縛られてしまう点です。自由な働き方をするのは困難でしょう。繁忙期やその時の業務量に応じて「残業」を強いられることもあります。
好きな働き方は、できなくなるんだよねー
②:人間関係の問題が発生する可能性がある
会社員ですから、上司は選べません。人間関係が良好な職場なら良いのですが、そうではない場合は人間関係そのものがストレスになってしまうでしょう。
わけのわからない上司から、わけのわからない指示をされるんだぞー
たしかに、それは嫌ですね
まぁ、結局はフリーランスも会社員も一長一短なんですよね。どっちが良いかではなく、自分に合っている道を選ぶと良いですよ
3.フリランスエンジニアの働き方の種類
また、フリーランスも全て一緒ではありません。さまざまな働き方があります。大きく分けると、”常駐型”と”在宅型”です
常駐型フリーランスの特徴
案件ごとにクライアントと契約し、契約先に常駐して作業を行うのを常駐型と呼びます。
一定の期間を定めて契約・更新するケースが多く、期間の目安は1〜3ヶ月程度が一般的です。契約の締結時に報酬額が決まり、契約する期間ごとに報酬が支払われます。
常駐型はクライアント側のニーズが高く、案件を獲得しやすい傾向にあります。また、期間ごとに報酬を得られるため、収入の見通しを立てやすいのもメリットです。
在宅型フリーランスの特徴
案件ごとにクライアントと契約を結ぶ点は常駐型と同じですが、在宅型は自宅で作業を行います。契約の形には請負契約と準委任契約があり、前者は成果物に対して、後者は業務遂行に対して報酬が支払われます。
在宅型の大きなメリットは、自分の好きな時間・場所で働けることです。ただし、納品をベースに報酬が支払われるため、案件の規模が大きくなるほど入金が遅くなる傾向があります。
在宅だと自己管理がしっかりできないと厳しそうですね
でも、サボってばかりだといつまでたっても納品できませんよ。それでは、お金になりません
フリーランスエンジニアに向いている人と向いていない人
どういう人がフリーランスに向いているとか、ありますか?
向いている・向いてないは、結構大きいですよ。どんな人がフリーランスエンジニアに向いているのか見ていきましょうか
フリーランスエンジニアに向いている人
環境の変化を好む人
仕事量や時間、収入などを全て自分の裁量で決めることができる一方、仕事環境や収入の変化も激しい傾向があります。このようなワークスタイルを楽しめる人が、フリーランスに向いています。
1人でもモチベーションを維持できる人
フリーランスは時に一人で仕事を進めていく場合もあるため、常に仕事に対するモチベーションの維持が求められます。
フリーランスは、売上やスケジュールの管理を全て自分でしていく必要がありますが、モチベーションの管理も自分で行っていかなければなりません。しっかりと自分をマネジメントでき、一人でもモチベーションを維持できるような人に向いていると考えられます。
フリーランスで成功している人は、もともと仕事が好きな人が多い気がしますね
フリーランスエンジニアに向いていない人
では、反対にどのような人がフリーランスエンジニアに向いてないのかも見ていきましょう。
自己管理能力が低い人
フリーランスは「個人事業主」なので、仕事のタスクや納期、スケジュールの管理などはすべて自分で行う必要があります。万が一納期に遅れたり、打ち合わせの予定をすっぽかしたりしてしまえば、信頼を失うことになりかねません。
その後二度と仕事を発注してもらえないかもしれないので、自己管理ができない人は注意が必要です。
自分を常にアップデートし続けられない人
フリーランスエンジニアは自分がすべての裁量を握り、取捨選択していく必要があるからです。そもそも、企業側も強い意志のないようなフリーランスにわざわざ仕事を発注しようと思わないでしょう。どこの世界でも同じですが、結果が出ない理由を自分で分析できないと厳しいです。
もちろんフリーランスなので、結果をフィードバックしてくれる上司もおりません。なので、自分の失敗は常に、自分自身で分析していかなければならないのです。
フリーランスエンジニアの実態:まとめ
というわけで、フリーランスエンジニアの実態をお送りしました
なんか……フリーランスって思っていたよりも厳しい世界じゃないか?
今更、何を言っているんですか(笑)
会社員だって厳しいですよ。働くのはなんでも大変なんです。 ただ、自分に合った働き方を知っておくのは大切ですよね。だから、一度自分がどんな働き方を求めているのか、よく考えると良いでしょう。そうすれば、自然とフリーランスのどっちが自分に合っているのかもわかりますよ。あと……もうひとつ、第三の選択があるのも忘れないでください
第三の選択?
はじめは会社員エンジニアとして働き、最終的には独立を目指すスタイルです
なるほど、そういう働き方もありますよね