HTMLとCSSをひと通り学んだ牛山くんは、そろそろ本格的なプログラミング学習に入るようです。

牛山くんは結局、どのプログラミング言語を学ぶの?

んー RubyとPHPで迷っているんですよねぇ

RubyとPHPですか。いいと思いますよ。ただ、同時に学ぶのはさすがに無理なので、どっちかに決めたほうがいいですね

そうなんですよねぇ。どっちかに決めるためには、もっとRubyとPHPを知らないといけないのかもしれません

あいかわらず、優柔不断だなぁ

では、今回の講義は牛山くんのためにRubyとPHPの違いを紹介しましょうか。それぞれの特徴を知れば、きっとどちらの言語を学ぶのか決まりますよ
というわけで、今回はRubyとPHPの特徴と両者の違いを紹介します。みなさんもRubyとPHPの違いを詳しく知っておいてください。そうすれば学習する言語を決めるときに役立つでしょう。
RubyとPHPの違い

RubyとPHPはほぼ同時期に生まれたプログラミング言語です。

最初に、RubyとPHPの特徴をそれぞれ紹介しましょう
1分でわかる。簡単なRubyの解説
Rubyを作ったのは日本人のまつもとゆきひろ氏。日本人が作ったプログラミング言語であることは、大きな特徴の1つです。Rubyは汎用性が高く、多くのWebサイトやスマホアプリに採用されています。また、参考となるデータが多いので、大規模な開発にも向いている言語です。
1分でわかる。簡単なPHPの解説
PHPを作ったのは、デンマーク系カナダ人のラスマス・ラードフ氏。PHPが使われている代表的なサービスにはWordPressがあります。WordPressは、ブログやサイトを作るときに必ずといってよいほど名前が上がる存在です。PHPは、ログイン機能などのちょっとした機能を個人で開発するのは容易ですが、大規模な開発には向いていません。
おおまかなRubyとPHPの違い

RubyとPHPの違いを簡単にまとめますね
- PHPよりRubyのほうが汎用性は高い
- RubyよりPHPのほうが個人開発に向く
- RubyとPHPにできることの差はあまりない

できることに大きな違いはないのかー
RubyとPHPのどちらを選ぶかは目的による


できることがあまり変わらないので、RubyとPHPで迷ってしまうケースは多いんですよ。だから、どんな人にRubyがおすすめなのか、どんな人にPHPがおすすめなのかをもう少し詳しく紹介しましょう
こんな人にはRubyがおすすめ!

PHPよりもRubyに向いていると考えられるのは、以下のどれかに当てはまる人です。
- 将来在宅で働きたい人
- 年収を増やしたい人
- 楽しく学びたい人
Rubyに向いている人①:将来在宅で働きたい人
Rubyの案件は、在宅で働けるものがほとんどです。Rubyを採用している企業は、ベンチャー企業がほとんどなので、柔軟な働き方が可能。そのため、リモートでも仕事ができます。将来的にフリーランスを目指す人にも当てはまります。
Rubyに向いている人②:年収を増やしたい人
PHPとRubyを比較すると、将来的により多くの年収を多くもらえる可能性が高いのはRubyです。求人検索エンジン「スタンバイ」の調査によると、Rubyは、平均年収が550万円に対し、PHPはランキング外でした。より高い年収にこだわるのであればRubyを検討するとよいでしょう。
引用:株式会社ビズリーチ
Rubyに向いている人③:楽しく学びたい人
Rubyは「書いていて楽しい・気持ちいい」をコンセプトに作られたプログラミング言語です。また、RubyのフレームワークであるRuby on Railsは、Railsチュートリアルという無料のカリキュラムがあります。
Railsチュートリアルは、実際にコードを書いて自分1人でのサービス開発を目的としています。Rubyには実際に自分でコードを書いてサービスを展開出来る無料の教材が多くあるため、コードを書くことに楽しさを感じやすいです。

会社に行かなくてよくて、年収も高いんだったらRubyのが良さそうだね

そんな単純なものなのかなぁ。比較するためにPHPも見てみましょう
こんな人にはPHPがおすすめ!

逆にPHPに向いていると考えられるのは、以下のどれかに当てはまる人です。
- 転職を考える人
- Webアプリを作りたい人
- WordPressを扱う人
PHPに向いている人①:転職を考える人
PHPはRubyと比べて求人数の多いことが特徴です。2019年度の求人ランキングでは、PHPが2位、Rubyは5位でした。ただし、PHPのフレームワークであるLaravelはRubyのフレームワークであるRuby on Railsより求人数は少ないです。そのため、『PHPを学んでいるから転職は簡単』というわけではありません。
引用:レバテックキャリア
Rubyに向いている人②:Webアプリ・サービスを作りたい人
Webアプリやサービスを作りたい人には、PHPがおすすめです。PHPではお問い合わせフォーム、ログイン機能、検索機能などを簡単に実装できるので、オリジナルのWebアプリやサービスを比較的簡単に作れます。
Rubyに向いている人③:WordPressを扱う人・扱う予定の人
世界中で使われているWordPressは、PHPで作られています。全世界のブログやホームページの1/4はWordpressで作られているため、Wordpressの存在は無視できません。
PHPが扱えるとWordPressでさまざまなカスタマイズができ、自分好みのブログやホームページが作れるようになります。

WordPressを使いこなせるようになれるのは大きいよね。Wordpressを使うんだったらPHPのほうがいいかも
RubyとPHPの違い:まとめ


というわけで、簡単にRubyとPHPの違いを紹介しました

詳細を聞いたら、なおさら迷う感じになってしまったのですが……

WordPressを使うならPHP、使わないならRubyでいいんじゃないの?

猫田さんが言うような感じでシンプルに決めてしまっても良いと思いますよ。また、片方を学び終わってからもう片方を学ぶのでも良いと思います。実は1つの言語をマスターしてしまえば、別の言語を学ぶのはずいぶんと楽になるんですよ。仕様が似ていますからね

たしかに、RubyもPHPも両方使えるのがいちばん強いですもんね。でも、どっちから先にやるかも大事だと思うし……うーん、迷うなぁ

結局決まらなかったねー(笑)