本記事ではPythonとは何かについて解説していきます。プログラミングの知識がない初心者の方向けにご説明していきます。
さらにPythonでできることやPythonを学習するメリットについてもまとめました。
Pythonに興味のある方やPythonの学習を検討している方は参考にしてください。
Pythonとは?
Pythonは1991年にリリースされたオープンソースのプログラミング言語です。
分かりやすく実用的な言語として広く使われています。
プログラミング言語の人気を表す「TIOBE Programming Community Index」では、Pythonは2022年に1位を獲得しています。
JavaやCなどの代表的な言語を抜いて1位を獲得したことからも、Pythonの人気の高さがうかがえるでしょう。
Pythonでできること
Pythonでできる主なことは次の4つです。
- Webアプリ開発
- データ分析
- 人工知能開発
- スクレイピング
これら以外のことも可能ですが、実務で多く使われている用途はこの4つです。
1つ1つのPythonでできることについて詳しく解説していきます。
1)Webアプリ開発
PythonはSNSやECサイト、動画配信サイトなどのWebアプリの開発に多く使われています。
最近ではスマホの普及や新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための外出自粛などの影響もあり、日常的にWebアプリを利用する人が増えています。
そのため、Pythonを使ってのWebアプリ開発の需要も高まっていると言えるでしょう。
2)データ分析
膨大なデータを分析して企業によって有意義な結果を導き出すデータ分析にも、Pythonは多く活用されています。
たとえば、SNSの書き込みから自社の商品の口コミに関する情報のみを抜き出し、商品改善やマーケティング施策を考える際の参考にする、などです。
データ分析を行う場合、通常複雑な計算処理を行うソースコードを書かなくてはいけません。
しかし、Pythonには計算処理を行ってくれるライブラリが多くあります。
ライブラリとはよく使うプログラムがパッケージ化されたもののことです。
ライブラリを使えば自分でソースコードを書かなくて良くなり、開発効率を大幅に上げることができます。
また、PythonにはopenpyxlなどExcelと連携できるライブラリもあります。
Excelに保管されたデータを読み込んで分析したり、分析結果をExcelにまとめたり、ということも簡単に行えます。
3)人工知能開発
Pythonは人工知能開発にも多く使われています。
人工知能とは人間らしいふるまいができるように開発されたコンピューターのことです。
人工知能によって人間の仕事の一部を自動化することができるため、人工知能開発は近年注目されています。
人工知能開発にもPythonのデータ分析ライブラリを活用することが可能です。
4)スクレイピング
スクレイピングとはWebサイトからデータを抽出することです。
たとえば、ニュースサイトから特定地域のニュースのみを抽出し、Excelにまとめるといった作業を指します。
スクレイピング作業はPythonによって自動化することができます。
Pythonなどのプログラミング言語はWebサイトのHTMLを取得・分析し、条件に応じて抽出・整形することが可能です。
スクレイピングは人工知能やデータ分析に比べて初心者でも簡単に行えるため、Pythonで何か動くものを作りたい方は、スクレイピングからチャレンジしてみると良いでしょう。
スクレイピングの基本的なやり方は下記の記事にまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。
【中級編5】Pythonでスクレイピングしたデータをエクセルに保存しよう
Pythonのメリット
Pythonは多くの企業で活用されているプログラミング言語です。
Pythonの人気が高い理由は次の3つです。
- 学習ハードルが低い
- 需要の高い分野で使われている
- 可読性が高い
1)学習ハードルが低い
Pythonは学習ハードルが低く、初心者でも習得しやすいのが特徴です。
文法が優しいうえに、CPUやメモリなどのコンピュータの内部的な処理を意識しなくてもコードが書けてしまうため、初心者でも覚えやすいです。
実際Pythonを最初に習得する言語として選択する方は多くいます。
2)需要の高い分野で使われている
Pythonは人工知能開発やデータ分析など需要の高い分野で使われていることが、人気の高い理由の1つと言えるでしょう。
人工知能と言えば最近はイラストや小説など芸術方面での活躍が注目されていますが、パソコン作業の自動化や画像認証など、目立たないところでも多く活躍しています。
学習するプログラミング言語を選択する際は、その言語の需要の高さを確認することが重要です。
需要の高い言語を習得した方が、転職先の選択肢も増えるうえに、年収も上がりやすくなります。
3)可読性が高い
Pythonはソースコードの可読性が高く読みやすい設計になっています。
Pythonは「誰が書いても同じようなコードになる」をコンセプトに作られています。
たとえば、インデントを規定通りに整えないとエラーが発生するようになっています。
誰が書いても同じようなコードになるため、他人が書いたコードも読みやすく、コードの確認・修正作業を素早く行うことが可能です。
特にWebアプリ開発などでは、ユーザーの要望に応じて何度も改良を繰り返す必要があるため、コードの修正がしやすいかどうかは重要なポイントです。
Pythonの活用事例
最後に、Pythonの活用事例についてまとめました。
Pythonが使われている代表的なサービスは次の3つです。
- YouTube
- Dropbox
Pythonの活用事例を知ることでPythonのメリットや汎用性をよりイメージできるようになるでしょう。
1つ1つの活用事例について詳しく解説していきます。
1)YouTube
Yooutubeは世界的に有名な動画配信プラットフォームです。
Youtubeではサーバーサイドでの処理を行うためにPythonが使われています。
膨大な容量の動画を処理できる環境はPythonによって作られています。
2)Instagram
Instagramは写真や動画の投稿が行えるSNSの1つです。
InstagramはPythonのDjangoフレームワークを使って開発されています。
DjangoはWebアプリ開発に必要な機能が網羅されたフルスタックフレームワークであり、多くの企業で活用されています。
3)Dropbox
Dropboxはオンラインストレージサービスであり、画像やテキスト、動画などを保存・共有することができます。
Dropboxはネットに接続できればどの端末からでもアクセスすることが可能です。
Dropboxのセキュリティ性の高さや高速な動作はPythonによって支えられています。
まとめ
本記事ではPythonとは何か、できること、メリットについて解説しました。
Pythonは人工知能開発やデータ分析など需要の高い分野で使われることもあり、昨今人気が高まっているプログラミング言語です。
Pythonを習得したい方はCANITで学べる無料のPython学習コンテンツをぜひ参考にしてください。